「だから、印刷。」

~紙にインキで印刷したものには、たくさんの付加価値がある。~

のど元まで確認できる開きの良い本をつくる「PUR製本」は私におまかせください!

私が今挑戦していることは、PURという製本糊を使った新しい製本方法です。このPURは、空気中の湿気や被着材質に含まれる水分と反応して硬化する性質があり、従来のEVA系の接製本糊よりも少ない塗布量で強い接着強度と優れた耐久性を実現できます。さらにはのど元まで確認できる開きの良い本がつくれる特長があり、日経印刷では2016年から生産ラインに本格導入しています。この製本の仕上がりを左右するのは、PURの塗布量。厚すぎると開きが良くないし、逆に薄すぎると強度に不安が生じるため、0.1ミリ単位での調整が必要となります。また使用する用紙の種類や厚さによっても調整が変わってくるので、日々適量を見極める努力を続けています。現在、私が中心となってPUR製本に取り組んでいるので、自分自身の技術向上と並行して、他のスタッフのレベルアップも図っていくつもりです。

2009年入社 製本部 F・T

2009年に入社し、志望する製本部に配属。現在は、日本市場で初の導入となる全自動無線綴じ機「アレグロ」を担当。PUR製本では、スケール付きルーペを使って塗布量を調整するなど、ひとつ一つの品質管理にこだわる姿勢を大切にしている。PUR製本の要望は増加傾向にあり、今後のさらなる活躍が期待される若手オペレーターのひとり。