アップデートの重要性
アップデートとは
アップデートとは、アプリケーションの更新・修正などを行うことを指します。
一般的なアプリケーションは、発売前に多くの内部テストを繰り返して、不具合をできるだけ修正してから発売されます。しかしそれでも、発売後に多くの利用者が触れることで初めて発覚する不具合も多いことから、メーカーではそれらを修正するためのアップデータを開発して、Webサイトなどで公開しているのです。
たとえばIllustrator 8であれば、発売当初は8.0でしたが、その後に8.0.1がリリースされました。
またInDesign CS2の場合、4.0.0が発売されてから、その後4.0.1→4.0.2→4.0.3→4.0.4→4.0.5と、実に5回のアップデータを公開してそのつど細かい修正を加えています。
アップデートバージョンの不一致による影響
バージョンの小数点以下が違うくらいなら、そうたいした変化ではないだろう…と思われるかもしれませんが、この細かな違いが大きなトラブルにつながることもあります。
以下はInDesign CSの3.0.0で作成したデータを3.0.1で開いた一例ですが、ご覧のように文字が回転してしまっています。
これは、InDesign CSが3.0.0と3.0.1とで一部の文字コードの扱いを変えたことにより起こる現象ですが、このように細かいバージョンひとつの変化であっても、内部的にかなり大きな変更が加えられることもあるのです。
これはあくまで一例に過ぎません。このような結果の違いは文字に限らず画像やオブジェクトにも発生しますし、またInDesignに限らず、すべてのアプリケーションで起こりえる問題です。
常に最新の環境を
弊社では検証後に問題のない限り、常に最新のアップデータを適用した状態でデータを処理しています。理由は以下の通りです。
- 細かいサブバージョンを含めたすべての環境を用意することが現実的に難しい
- 最新のアップデータが適用された状態が最も不具合が少ない
このため、ご入稿用のデータを作成される際には、「対応アプリケーション一覧」やメーカーサイト等でご確認のうえ、最新のアップデータを適用していただくようお願いします。