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◆◆印刷技術でイベントを盛り上げよう!◆◆
第2回:謎解きつくってみた

前回記事 謎解きイベントの「仕掛け」に迫る! は読んでいただけましたか?
イベントを盛り上げてくれそうな面白い仕掛けがたくさんあることが分かりましたが、その中の一つ、「フラッシュ印刷」を使って実際に謎解きイベントを用意してみました! ストーリーの中で出される謎解きに挑戦しながら、フラッシュ印刷の活用の仕方にも注目してみてください。
では、
読者のあなたには「旅人」になって謎解きイベントに参加していただきます。
準備はいいですか?
はじまりはじまり~




\はい、チーズ!/
 パシャリ

村長「では明日、ハロウィンを楽しみましょう!」



謎解きで解決!
~村をオバケから救え!~

とある村に辿り着いた旅人のあなた。
その村はオバケに支配され、村人たちが逃げ回っていました。




牧師「そこの君、た、助けてくれ…!」

あなたはこの村の牧師に話を聞くことにしました。

牧師「様子がおかしくなったのは昨日の夜。寝室のカーテンを閉めようと外を見ると、お化けや魔女がこの村を支配していたんだ。神に祈りを捧げたが治まることもなくこの状況で、一体どうすれば…。ところで君は何者だ?このタイミングでこの村にやって来たということは、君は何か知っているのか?」
あなた「いや、残念ながらただの通りすがりです。が、謎解きが得意なので、もう少しお話し聞かせてください!最近、村で何か変わったことはありませんでしたか?」
牧師「変わったことねぇ…あ。そういえばこないだ村に怪しい物売りが来たんだ。いかにも犯人って感じだったな。」
警官「ちょっと牧師さん!そうやってすぐに外見で人を判断しない!話してみたらとても気さくな方でしたよ!あ、見ての通り、この村で警官をしています。」
牧師「ちっ。勝手に話してろ。」

牧師はその場から立ち去っていきました。

あなた「警官さん、その物売りの方とお話しされたようですが、おかしなところはありましたか?」
警官「おかしなところ…確かに不思議な物を色々と売っていましたね。実は最近、恋人と別れまして、元気が出ないという話をしたら、物売りの方からこれがオススメと言われましてね。割れたハートのペンダントだなんて、今の私にピッタリだと言うことですよ!面白いですねえ!それから、何か手紙も一緒に渡されたのですが・・・あれ、どこにやったかな。」


あれ?警官の荷物から何かカードが落ちました。あなたはそれを拾い上げます。

あなた「これは…?」

Q.1 下には漢字とおぼしき文字が書いてある。さあ、謎を解いてみよう!

(ヒント:上に見えている部分だけを読んでみよう!)





あなた「これは…!あの、警官さん。」
警官「ん?何かトラブルが起こっているようです。またオバケの仕業かな…。すみません、私はここで失礼します!」
あなた「えぇっ…ちょっと!」

警官と別れたあなたは、空腹を満たすために、村にあるレストランに行きました。




シェフ「いらっしゃい!…あれ?見かけない顔だね、この村は初めてかい?」
あなた「はい、初めてです。」
シェフ「村がこんなに荒れている時に可哀想に…。まあまあ、美味しいもの食べていってよ!」
あなた「ありがとうございます。あの、この村の異変について調べていまして、それを起こした犯人らしき…」
シェフ「そぉーなんだよ!!誰かがこの村を呪ったんじゃあないかと思っているんだが…犯人でしょ?怪しいな、と思っている人がいるんだけどさ、ちょっと聞いてくれる?」
あなた「は、はい…。」
シェフ「変な物売りが来たって話は…聞いたみたいだな。その物売りがさ、これを使えば村の人たちを幸せにできるからって、俺に怪しい調理道具を勧めてきたんだよ。まあ、俺は一流の料理人だし、そんなもの使う必要はないと思って買わなかったんだけどさ。でも、その物売りから不思議なものを買ったやつを、俺、見たんだよ。物売りも怪しいけど、あんなもの買うやつも怪しいなって。で、その買ったやつ、知りたいだろ?」
あなた「あ、はい…。」
シェフ「まずは警官。なんかシルバーの細長いものを買ってたな。ああいうの、海外ドラマで黒魔術か何かで使ってたの、俺見たことあるよ。こえ~!あとは村長。宝箱みたいな箱を買ってたな。海に沈んでいそうなやつ、ほら、呪われた金貨とか入ってんだろ!?こえ~!あ!あとは昨日、異変が起こる直前に、ハロウィンパーティーの前祝いがあったんだけどよ、あー、そう、毎年やってんのよ。パーティー当日は村に遊びに来るお客さんで賑わうからよ、俺らはその前に楽しむってわけ。その会で、やけに周りをキョロキョロ見ているやつも居たな。ビクビクしてたぜ~、こうなることを知ってたのかも知れねえな、あれは。」


あなたはレストランを後にしました。

あなた「パーティーでやけにキョロキョロしていたのは誰だろう?その人に会いに行ったら何か分かるかもしれないな。」

シェフからもらった手書きのメモを見ると、文字がぐちゃぐちゃで何が書いてあるのか全然分かりません。おまけに落書きのようなものも…仕方ない、読み解いてみましょう。

Q.2 シェフはどんなメモを残したのかな?考えてみよう!

(ヒント:文字が並ぶ下にはくるま、かぼちゃ、もち、まじょの落書きがあるね。)





あなた「こんにちは。この村ではハロウィンパーティーの前祝いがあるんですね。花屋さんも出席したんですか?」
花屋「ええ、まあ。でも直後にこんなことになってしまって…これからどうしたら良いのやら…。あなたね、この騒動について聞きまわっているという旅人は。この騒動の原因はあなたなんじゃないですか?」
あなた「もうそんな噂が…謎解きが得意なものですから、ちょっと興味がありまして。ちなみに私が来た時には既にこんな状況でしたので、私は犯人ではありません。そうそう、前祝いの時、あなたは落ち着きがない様子だったと聞きました。何か知っていることがあるんじゃないですか?」
花屋「それは…どういう意味ですか?私は大勢の人が集まる場所が苦手なんです。苦手な場所で落ち着きが無くなるのは当然じゃないですか、何を疑っているの?怪しい物売りの話はご存じなんでしょ?怪しいものを買った人たちをまずは疑ってください!私はおかしなものに手を出したりしません!ずーっと真面目に暮らしてきたんですから!」
あなた「あなたも誰が何を買ったのかご存じなんですか?」
花屋「ええ、おしゃべりなシェフがペラペラと話していましたから。確かこの村で怪しいものを買ったのは3人だったと思います。」
あなた「3人ですか?私がシェフから聞いたのは警官と村長の2人でしたね。」
花屋「あとカメラマンも何かを買っていましたよ。物売りは私の花屋の近くで怪しい商売を始めたんです。だから気味が悪くても気になっちゃって…様子をうかがっていたんです。カメラマンも確かに来ていました。…あ、そうそう!カメラマンと言えば、前祝いのときに村の人全員の集合写真を撮りました!騒動の直前だったと思います。そこに私も絶対に写っていますから、アリバイになるはずです!」
あなた「村の人全員ですか…」
花屋「ええ、そのはずです。毎年の記念で、みんな集められますので。」
あなた「そこに写っていない人が…」


写真に写っていない村の人が怪しいと感じたあなたは、花屋と共にカメラマンを探しに出ました。

花屋「そういえば、この騒動の中で変な紙切れを拾いました。」
あなた「変な紙切れ?…これは…カメラの説明書ですかね?」

Q.3 さあ、解いてみよう!

(ヒント:分数はどんな役割をしているのかな…何かの順番かな?)





花屋「一体何が書いてあるんですか…恐ろしいことじゃないですよね?」
あなた「ええ…まあ、とにかくカメラマンを探しましょう。…あ、教会に人が入って行きますね、私たちも行ってみましょう。」

教会に行ってみると、オバケに追い掛けられ逃げ場を失った村人たちがたくさん集まっていました。




あなた「ここにカメラマンもいそうだな、どこだろう」
花屋「あ、村長がいますね、集合写真を撮ろうと言い出したのは村長なので、カメラマンがどこにいるのかも知っているかもしれません。」
あなた「村長さん、こんにちは。カメラマンを探しているのですが、どこにいるのかご存じですか?」
村長「・・・」
花屋「この方はこの騒動の犯人を捜しているとかで・・前祝いで集合写真を撮ったカメラマンを探しているんです。」
村長「旅の方を巻き込むのはやめなさい、恥ずかしい。旅の方、申し訳ございません。この村のことは私達で解決します。いま警官に皆を落ち着かせてもらっていますし、牧師にもお祈りをお願いしています。どうか詮索などなさらないでください。」
あなた「村長は物売りから箱を買ったと聞きましたが、本当ですか?」
村長「誰がそんな話を。私の箱は安全です。何の問題もありません。…もういいですか?忙しいのでお話しは終わりです。」




叫び声「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
あなた「なんだ!?今の声は!」
警官「奥の部屋から聞こえましたね!行ってみましょう!」

警官とあなたが奥の部屋へ急ぐと、バタン!と扉の閉まる大きな音と、誰かが走り去る音がしました。部屋に着くと、中は暗く、隅で何かが動く様子があります。近づいてみると、縄で身体を縛られ、口を塞がれた男の姿が。

警官「カメラマンさんではないですか!いったいどうしたと言うのです?」

警官がカメラマンの口を塞いでいた布をほどくと、

カメラマン「光を当てろ!早く!光を当てろ!!そこに犯人が写っているんだ!」

ハロウィンパーティーの前祝いで撮ったと思われる集合写真を拾い上げるあなた。

さあ!集合写真をフラッシュで撮影してみましょう!


あなた「そういうことだったのか…!」

部屋には他にも宝箱のような箱が転がっていて、またしても不思議な紙切れが落ちていました。

花屋「あ!この箱は村長が怪しい物売りから買った箱です!間違いありません。」
あなた「なるほど。…ということは、この不思議な紙切れも何かのヒントのようですね。」

Q.4 宝箱のヒミツが書かれているよ! 解いてみよう!

(ヒント:何かの法則で数字が並んでいるみたい。上にはOBAKEと書いてある。)





あなた「うーむ、なるほど。この箱、そして今回の騒動にも何か関係がありそうですね。話してくれますか?」

諦めたように犯人が語り出しました。

犯人「その箱には宝が入っているはずなんだ。村長はそれを知ってて隠しやがって、絶対に特別な物なんだ。俺が問い詰めても何も言わねえから腹が立って、誰もいなくなる時を狙って箱を持ち出したんだ。あとは知っての通り、この有様だ。恐ろしいものがブワッと出て来て、慌てて箱を閉めようとしたんだが、カギが壊れてて閉まらねえ。開けるときはカギなんてなかったはずなんだが…。とにかく!俺は、箱を開けただけだ!咎めるのは箱を売りつけた物売りや、こそこそと箱を隠し持ってた村長に責任があるんじゃねえのか!?」
あなた「もし犯人さんの謎解きが正しければ、確かに箱の中身には希望が持てそうですね。それが宝かどうかは分かりませんが。中身は…空っぽですね。でも、ああ、なるほど、この箱の鍵穴には見覚えがありますね。」
警官「ええ、私も気付きました。」

警官がペンダントを取り出し、箱の鍵穴にそっと合わせると、ペンダントはぴったりと収まりました。教会の周りに押し寄せていた恐ろしいオバケたちは瞬く間に消え、村に平和が訪れました。



~謎解きの答え~
Q1:勇気のカギ
Q2:花屋
Q3:真実
Q4:パンドラ

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