4.光回線について

更新日 2025/01/15

ハイブリッド配信におけるネット回線について知っておきましょう。

光回線とWi-Fiの違い

光回線は光ファイバーを利用した有線での通信手段。一方、Wi-Fiは電波を使った無線での通信手段。Wi-Fiは光回線と異なり電波が届く範囲であればケーブルの接続なしでインターネットに接続できますが光回線のほうが通信速度の安定性・高速性には優れています。

出典:NTT東日本:光回線・Wi-Fiとの違いは?
https://flets.com/column/optical_cable/

上記のように光回線のほうが安定性・高速性があります。配信における回線は、光回線を有線で配信するPCにつなぐことを強く推奨します。

光回線の速度

会場に有線の光回線があるかどうかは事前に確認しておくべきことの1つで、同時に光回線の速度も確認できると安心です(回線速度が遅いと以下のようなデメリットが生じるため)。

  • 映像と音声がズレる
  • 映像が乱れる、止まる
  • 映像、音声の両方が止まる
  • 画面が荒く見える(文字が見えづらい)
  • 回線が切れる

「フレッツ光」や「NURO光」などネット回線のプランがわかると、ネット回線が高速なものかどうかがわかるので事前に会場に聞いてみてください。

共有回線と専有回線

最近の貸会議室は配信に対応した設備を整えたところが増えて使いやすくなっていますが、共有回線(他の部屋と共有している回線)と専有回線(その部屋専用の回線)の2つの光回線が整備されているところがあります。
共有回線の場合は、全体の通信使用量によって画質・音声の乱れや、最悪の場合は通信ダウンが起こる可能性があります。一方、専有回線は各部屋の専用なのでやはり安心です。有償でもレンタルすることをおすすめします。会場を探す際にも専有回線の有無を確認できるとよいと思います。
会場によっては共有回線でも問題ない場合もあるので、会場のスタッフの意見を聞いたり配信のスタッフと相談したりしてご判断いただければと思います。

回線速度の実測値の測り方

回線速度によってはイベントの満足度が左右されるのですが、意外と見落としがちなポイントです。会場のロケハン時に実測値を測定できると安心です。
測定は、Googleで「スピードテスト」とキーワード検索します。検索結果の最上部に「インターネット速度テスト」が表示されるので、「速度テストを実行」ボタンをタップ/クリックするだけでしばらく待つと、ダウンロード速度・アップロード速度の実測値を測定できます。

「インターネット速度テスト」検索結果画面

「インターネット速度テスト」検索結果画面

上り下りを順番に計測していきます

上り下りを順番に計測していきます

このように結果がでてきま

このように結果がでてきます

ハイブリッド配信では撮影した映像をインターネット上にアップロードするため「回線の上り速度」が重要になってきます。上り速度の推奨値の目安としては100~300Mbpsはほしいところです。
※回線がその建物内で1回線のみの場合は、「共有回線と専有回線」で説明した「共有回線」の場合が多く、他の部屋でも回線を使用していると速度が遅くなります。共有回線の場合は、当日に他の部屋で回線が使用されるかどうかも把握しておいてください。

有線回線につなぐPCの台数

速度と関係してくるのが、配信時の有線回線につなぐPCの台数です。有線で繋ぐPCは絶対に回線が切れてはならないのですが実は複数台をつなぐ場合もあります。イベント内容にもよるのでケースバイケースではありますが、以下の用途のPCはつないでおくとよい場合があります。

  • 配信確認用PC
  • 配信の画面をスクリーンに投影するPC
  • 投票やチャットなどを管理するPC
  • 登壇者が使うPC

3~4台はつなぐことになると回線の速度もその分、分散されるため1台あたりの速度は遅くなります。使用方法を工夫することによって十分な速度を確保することが望ましいです。

会場のフリーWi-Fiとのすみわけ

そして会場にフリーWi-Fiがあるかどうかも意外と重要です。というのも会場にいるスタッフや関係者は必ず配信をチェックしたり、ネットを使用したりするからです。参加者・関係スタッフ等は当然有線回線にはつなげないので会場内にフリーWi-Fiがあると複数人で同時に利用できて便利です(イベント進行の観点からも必須と思います)。
貸会議室などではWi-Fiも有償の場合がありますので、こちらも会場に事前に確認をしてください。Wi-Fiがない場合には、テザリング、ポケットWi-Fiなどを各自で用意する必要があります。その場合は事前にアナウンスを行うべきでしょう。

このようにプレートがあり誰でもWi-Fiが使用可な場合もあります

このようにプレートがあり誰でもWi-Fiが使用可な場合もあります

光回線は配信用、フリーWi-Fiは関係スタッフ用と振り分けておくとフリーWi-Fiも有意義に活用できます。配信で使用する光回線はできるだけ混線しないように独立させておくことを目指しましょう。

会場の回線を確認しましょう

会場の回線を確認しましょう

オフィスでの回線接続

配信会社にサポートを依頼して会社のオフィスで配信を行う場合、事前に社外のPCをオフィスの有線光回線に接続してよいかどうか確認しましょう。セキュリティ対策面から接続がNGの場合もありますので事前に関係部署に確認してください。接続OKの場合も事前に申請が必要なことがあります。
また、各会社や設備の規定に則った準備が必要になることもあるのでご注意ください。

セキュリティ対策の観点から外部PCの接続がNGの場合があります

セキュリティ対策の観点から外部PCの接続がNGの場合があります

このように配信の要である回線は特に注意することが多く、配信イベントの基幹部分なので、会場や配信会社と打ち合わせを行い必ず問題点をクリアにしてから臨みましょう。