入社案内/日経印刷株式会社
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05お客さまの「想い」を引き出し、印刷メディアという具体的な「カタチ」にしていくという、誠実で真摯な志に共感し、日経印刷へ入社。手厚い研修期間の後、制作課のデザインチームに配属され、ポスターやチラシ、ハガキや本の表紙といった一枚もののデザインから、パンフレットや書籍などページ数の多い印刷物まで、さまざまなデザインを担当しています。私が今、課題として取り組んでいることは、根拠に基づいた説得力のあるデザインをすることです。デザインは、見る方に何をどう感じてほしいのかという目的に合わせて軸となるコンセプトを作り、それを肉付けするための構成要素、配置、配色を決定していきます。しかし、これまでは完成を急ぐあまり、コンセプトの軸がぼやけたままの状態でデザインを始めていたのですが、それでは根拠が薄く、デザインとして成立しないことを上司のアドバイスによって気づかされました。手を動かす前に、まずは自分の考えをまとめる時間を持つこと。「何故そうなるのか?」「本当にそれがいいのか?」と自問自答を繰り返し、その理由を突き詰めてから作業に入ることで、説得力を持ったデザインをしていこうと思っています。説得力のあるデザインをするには、「これを見た人はどう思うか」という客観的視点が必要です。客観性なしには、デザインを見た方の共感を得たり、説得したりすることはできません。そのためにも、主観だけでものごとを捉えるのではなく、自分の狭い視点から離れて外の広い世界に目を向けること、多様な価値感により多く触れることが重要だと思っています。その手始めとして取り入れているのが「読書」です。幅広いジャンルの本を読むことで、より多くの世界観に触れること。さらには今まで知りえなかった表現方法や語彙力、日本語力の強化にもつなげていこうと思っています。日経印刷は、社員一人ひとりのチャレンジと成長を大切にする企業だと感じています。評価制度のひとつに、自分の課題・目標を明確にするための「チャレンジシート」というものがあります。私はもともと苦手だったレイアウトの研究を目標に設定しました。まずは、デザイン性の優れたレイアウトサンプルを検索して収集。それをカテゴリー別に分け、キーワードのタグを付ける作業を通して、レイアウトの基本的な考え方やコツが少しずつ理解できるようになりました。始業前の40分間を使い、5年間にわたって収集したデータは、社内のデータベースで共有。他のデザイナーの参考資料としても活用されています。私はこの「チャレンジシート」があったから自分の弱点を再認識することができましたし、改善するための努力ができました。わからない、できないと思うことを課題として捉え、改善することでスキルアップにつながる。私は日経印刷で働くことで、人間的にも成長させていただいていると感じています。客観的視点を持つことでデザインの目的がブレないように

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