継 日経印刷CSRアクティブレポート Dec.2017 Vol.5
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紙は、なくならない内田 製版・印刷を取り巻く技術革新は枚挙にいとまがありませんね。活字・写植版下の時代からDTPですべてが完結する時代へ。アナログからデジタルへ、この10年、いや20年、ものすごい勢いで業界全体が走り続けてきました。 吉村 確かに目まぐるしかった。気付いてみれば版を必要としない印刷へと大きく様変わりしました。デジタルへの変化は止まらない。ですが、それでも「紙」はなくならない。スマートデバイスがどんなに進化しても、オリジナル性、風合い、手軽さ、そして一旦定着されたら一切改変されないという信頼感。そこが、紙の存在価値ではないかと……。内田 電力や通信環境にも依存しないで済むメディアですよね。吉村 さらに言えば、品質にこだわり抜いていけば、そこはどこまでも追いこんで、高めていける。品質管理と生産性の向上、そしてお客さまの広がり続けるニーズに応えていくことが当社の創業以来の歴史でもありましたね。今回の経営統合の真意は内田 さらに、今回の経営統合へ。吉村 事業の継続性をより強固なものにして、より社会に貢献できる企業であり続けるための最善の選択の一つがなされたというわけです。内田 日本創発グループ40社を超える企業群の一翼を担うことになりますが、社員の皆さんはどう捉えているのでしょうか。吉村 事業領域がいきなり広がって、驚いたかもしれませんが、「やれることが増えた。出来なかったことが出来るようになった」と捉えてほしいのです。大きなグループの中で一緒に何が出来るのか。さらに、グループ内での日経印刷の存在意義は何なのか。そこをじっくり考えてみてほしいのです。内田 貴社が掲げる「人の想いをカタチに」という事業スローガンからすれば、お客さまの課題解決に貢献できるソリューション提案の幅が一気に広がったわけですね。吉村 日経印刷はお客さまの想い、さらにその先の「お客さまの顧客の想い」をかなえるクリエーター集団でありたいと思っています。お客さまの目線の手前で考えるなら、営業目線ですが、営業が提案する目線で印刷の現場を見つめ、考えて、改善できるところはしっかり変えていく。技術的なスキルアップはもちろんですが、仕事に向かうときの「感度」を上げながら、足元もしっかり見つめる感覚を持つとでも言うべきでしょうか。クリエーターとしての感覚を磨きながら、新たな事業領域の可能性を探っていってほしいのです。内田 なるほど、印刷という「モノ造り」から、その周辺領域を含めた「モノ創り」への転換といったような意識改革でしょうか。吉村 そうですね。場合によっては「造る」と「作る」と「創る」情報加工サービスのすべてに応えるために 日経印刷CSRアクティブレポート 6
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