今更聞けないSDGs今、世界は持続可能な社会を目指し、SDGsという共通の目標(ゴール)を掲げ2030年に向け動いています。経営陣は持続可能な経営(サスティナブル経営*)を思考する中で、SDGsへの対応を表明し、マスメディアでの露出も増えていることはすでにご存知のことかと思います。しかし、「自社の事業で目指しているのは何番のゴールか?」突然問われたらどのぐらい答えられるでしょう。 この時点で不安を感じられる方は、是非、本特集を参考に再確認していただければ幸いです。 今回は、ストックホルム・レジリエンス・センターが考案した「SDGsウェディングケーキ」を引用しSDGsをおさらいしてみましょう。次ページでは、当社バリューチェーンをベースに、各業務で日々取り組む活動と、SDGsとの関係を解説し、 社員一人ひとりが、自分の取り組みがSDGsにつながっていることを実感できるよう視える化しています。SDGsウェディングケーキモデル右図がストックホルム・レジリエンス・センターが考案した「SDGsウェディングケーキ」です。この並び方には、「経済」の発展が生活・教育などの社会条件の上に成り立ち、「社会」は「生物」の住む自然環境に支えられていることを示しています。ケーキのワンピースが欠けたらウェディングケーキは崩れてしまうことが容易に想像ができます。すべてがつながっていて、一つのピースも欠かすことができないことがおわかりいただけるのではないでしょうか。SDGsは、私たち一人ひとりが「経済圏」「社会圏」「生物圏」のそれぞれの役割と関連性、重要性を理解し、目標達成への意識を公私ともに高めて行きたいですね。SDGsウェディングケーキモデルから見る日本社会2021年、世界からみた日本のSDGsの達成度は18位(SDSNは世界165カ国のSDGsに関連する取り組み状況を分析した年次報告書「SUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORT 2021」より)。特に課題が残る項目を上げると、以下の5項目 目標.12「つくる責任 つかう責任」 目標.13「気候変動に具体的な対策を」 目標.14「海の豊かさを守ろう」 目標.15「陸の豊かさも守ろう」 目標.17「パートナーシップで目標を達成しよう」ウェディングケーキモデルに照らし合わせると13、14、15の目標は「生物圏」に分類されているものです。経済的には非常に豊かである日本ですが、環境問題にはいまだに多くの課題が残っているようです。SDGsウェディングケーキモデルを支える土台を固めるためにも、早急な対応が必要な状況です。また、目標.17の達成度ランキングを見ると、156国中90位。日本はODA(政府開発援助)を通じて、途上国への開発援助を行なっていますが、資金援助を必要とする国はいまだ多く残っているのが現状です。「ジェンダー平等」でもまだまだ課題がありますが、その他の目標に対しては評価が高く。特に「技術」や「教育」分野では世界的に認められています。SDGsの達成度ランキングでは18位と昨年からワンランク落とした結果でしたが、人口1億人以上の国としては第1位です。ネガティブな進捗状況だけだはなくポジティブな側面も参考に推進のパワーを落とさず進めて行きましょう。ストックホルム・レジリエンス・センター作成「SDGs ウェディングケーキモデル」を元に作成7頂点は目標.17「パートナーシップで目標を達成しよう」「パートナーシップ」とは金銭的・技術的な国際協力のこと。主に、発展途上国への資金援助と技術促進を目標としています。経済圏Economy私たちが自由で、選択肢を持って生きられる経済を作るための目標社会圏Society私たちが人としての尊厳を持って生きられる社会を作るための目標生物圏Biosphere私たちが生きるための最低限の基盤となる自然・環境に関する目標特集2
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