日経印刷 CSRレポート 2017
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成熟期を迎えた先進国経済21世紀に入り17年、新興国の目覚ましい発展や途上国の経済成長といったプラスの側面とともに、先進国における経済安定期は、様々な志向の変革を促すものとなっています。印刷業界においても、情報通信技術の発展など、急速な変化の影響を大きく受けています。日経印刷は、このような変革期において着実な成長を続けており、今後もさらに成長を成し遂げていく強い意志をもって、事業運営にあたっていきたいと思います。これまで、日経印刷では、紙媒体における印刷という表現をコアとして、お客様の理解を深めることで事業展開を確かなものとしてきました。印刷のプロフェッショナルとしてこれからもお客様の要望を形にする技術を高めていくことが重要であると考えています。また、昨今の社会状況から、単にお客様の要望をくみ 取るだけでなく、その先のお客様の生活シーンに対してもより理解を深め、多くの課題に対して解決策を探っていかなければならないといけません。2020Visionの深化を目指して日経印刷のCSR活動は2020Visionと同価値のものと考えています。そのため、CSR活動をより浸透させていくために、一人一人がビジョンを深めていくことが必要です。私は、2020Visionを深化させるために、2つのことが重要になると考えています。一つは、日経印刷で働くすべての従業員の「人間力」を高めることです。ワークライフバランスや福利厚生といった制度にとどまらず、一人一人が一市民として充実した生活をおくり、社内においてもファミリーとしての思いやりと自らの技術の向上を目指す、強いプロフェッショナルとしての自覚をもった人材を育成していくことが必要です。透明性のある評価制度などの社内対応に加え、2016年度の完成したG-LABOも利用した社外の人たちとの交流など、効率偏重に陥らない志を大切にしたいと考えています。「印刷のプロフェッショナル」であることがCSR活動を体現する起点になるものと信じています。もう一つは、2020Visionを達成させるための基盤力の強化です。世界のほとんどの国が参加しているパリ 協定やすべての国連加盟国が2030年までに取り組む17分野の目標を定めたSDGs、コーポレートガバナンスコード制定など、企業に対しより強い責任感を持った事業運営が求められている現在、持続可能な発展を可能にする企業の基盤力には多様な取り組みが求められています。法規制遵守、情報管理、環境負荷削減といった 個別の取り組みはもちろんのこと、その背景にある社会課題を理解し、柔軟に対応できる企業風土を醸成して いくことが重要です。個人はもちろん、企業も一人・一社で存在することはできません。自らが意識しないまでも、必ず他者の存在に依存することで、成り立っているものです。周囲の 仲間・社会、すべてのステークホルダーとより良い関係性を保つことが、2020Visionを実現する必要条件であり、そのための取り組みがCSR活動でもあると考えています。5つのビジョンのそれぞれを、今一度、すべての従業員がより深く、より具体的に考え、理解して日々の取り組みを進めていくことをこれまで以上に意識したいと思います。2020 Vision挑戦し続ける企業であるたTop Message4

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