日経印刷 CSRレポート 2014
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戸田 近い未来でいえば、まず事業規模200億円をめざす感じでしょうね。それと同時に、僕は日経ブランドを育てていきたいという思いがあります。外部への発注比率のバランスを考えて内製化を進める方向に向かって、今以上にクオリティに責任が持てる体制にしていく。そういうブランド化への転換も大事じゃないでしょうか。小川 時代がどんなに変わっても、いつまでも必要とされる会社でありたいですね。山田 僕は製本部という、出来上がった製品を自分で手にとって見られるポジションにいるんですが、そこで思うことは、まだまだこういう仕事には無限の発想が出来るなということです。けっして無くなるような仕事ではないなというのが実感で、これからもどんどん仕事の領域を広げていけると思います。堀田 社員であることに誇りを持てる企業でありたいです。先ほどブランド化という言葉が出ましたが、私も賛成です。お客様からの評価を積み重ねて、皆で共有すれば意識も高まり、品質もさらに安定し、それが日経ブランドになる。そういう流れが理想的ですね。巣立 お客様のニーズに応えながらやってきたのが日経印刷という会社です。これからの10年、20年、50年先も、あるいは紙を離れて、ということもあるかもしれませんが、ニーズを大事にしながら伸びていく会社でありたいですね。大森 創業50周年と絡めて考えると、これからの50年はあくまで企業理念をベースにしながら、ビジョンを持つことが必要だと痛感しています。ビジョンさえしっかりしていれば、改善、改善を繰り返しながら次の展開が可能になっていきます。─それでは最後に、企業としての日経印刷、職場としての日経印刷。CSRという観点で、社長からまとめていただけるでしょうか。吉村社長 先ほどステークホルダーの話がありましたが、私にとってのステークホルダーの第一は従業員ですね。なかでも、これからカギになるのは女性従業員です。日経印刷は「女性も活躍する印刷会社」と呼ばれるようにしたい。アベノミクスは女性を優遇しなさいとは言っていないわけで、女性も働きやすい職場を言っているわけですね。男女の区別なくカバーし合える組織、体制というのが必要で、これも進めていくつもりです。ワークシェアとか、女性だけのチームとか、情報インフラとセキュリティが整うのと合わせて働く仕組みを大いに変えていきたいと思います。お客様も巻き込みながら大胆に変えていけるんじゃないでしょうか。企業にはいい影響を及ぼす部分と、悪い影響をおよぼす部分がどうしてもあります。いい影響の部分を伸ばして、悪い影響を減らしていけばいいわけで、そういう考え方がCSRにつながると思います。いつかは自然体でCSRがやっていけるなという実感を持ちました。今日はいい話を聞くことができました。─皆さん、本日はありがとうございました。吉村 和敏 代表取締役社長*1  経済産業大臣賞2012年、環境配慮をコンセプトとした最先端技術の導入とともに、経営者の強い取り組み意思、改善・創意工夫の小集団活動などのハード・ソフト両面での高水準の活動が認められ、業界のモデル工場と評価された。*2  ステークホルダー企業は多様な利害関係者(従業員、顧客、取引先、仕入先、消費者、株主、地域社会、自治体や行政など)と関わっている。企業はこれらの人びとに対して、各社の事情に応じた優先順位をもって責任をはたしていかなければならない。*3  インターンシップ就業体験のこと。日経印刷では10年前から高校や諸団体の1週間程度のインターンシップを受け入れるほか、小学生向けの社会科教育として印刷物が出来るまでの見学コースを設けている。9

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