日経印刷 CSRレポート 2014
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日経印刷の企業理念は50年前に生まれました。そこで使われている言葉は今でこそ一般的ですが、社会への貢献、顧客へのサービスをはじめ、CSRにつながる考え方を謳って、いまも輝くような存在感を持っています。会社はどうあるべきかを考えるとき、企業理念とCSRは車の両輪ともいうべき関係性があるように思えます。創業50周年の今年、中堅社員を中心とした晴朗塾のメンバーがCSRをテーマに日経印刷を語り合いました。それは従業員だけでなく、家族や、地域、さらには未来まで話題が及び、とても広がりのあるものとなりました。─きょうは晴朗塾の皆さんとCSRを語っていきたいと思います。吉村社長にもオブザーバーの立場からお話に加わっていただきます。では最初に、第5代晴朗塾の活動テーマでもある「CSR」についての思いや、従業員の皆さんがCSRをどう理解しているか、また3年目に入ったCSRレポートについての感想などをお話しいただけますか。犬飼 今年1月から晴朗塾の5代目塾長を務めています。CSRをテーマに塾生にやりたいことは?と意見を募ったら、まず身の回りの事として、工場で運搬に使っているビニール袋のムダを省けないかという問題が浮上してきました。それで今年はまず年間60万円の新規購入費をどれだけ減らせるかに取り組んでいきます。また、大きなテーマとしては横断的CSRとして日経印刷は社会にどう貢献していくべきか、そして、その延長として次代の事業の芽をさがしてみようというテーマを掲げました。ビニール袋などは小さな一歩ですが、今後CSRへの具体的な取り組みにつながるのではないかと思っています。大森 晴朗塾でもCSRについてはまだみんな深く理解したとはいえない段階ですが、とにかく何か取り組んでみようということです。巣立 CSRを初めて知ったのは晴朗塾の集まりでした。すごく広がりというか、幅のある活動だと思って興味が湧きました。お客様のイメージする製品をきちんと納めること。それがCSRの出発点だと思います。小川 CSRレポートなどは正直、ざっと目を通すくらい。昨年の号で記憶に残っているのは社長のメッセージくらいですね。まわりの人もあんまり自分の問題として実感を持っていないように見えます。酒井 私は印刷現場で働いているわけですから、特に環境面などの配慮とかは気になりますね。戸田 社会貢献の具体例では、ニコンさんが印象的ですね。震災や自然災害で壊れた自社製品の修理を特別価格で対応しています。壊れたカメラなどをゴミにするのではなく、モノを大事にしようという姿勢や、自社製品を長く使ってもらいたいという思いを感じますし、被災した方も前向きになれると思います。堀田 まだ一人ひとりが役割をもって動くものとしてCSRをとらえていないと思います。グラフィックガーデンが2012年に経産省の経済産業大臣賞*1に選ばれたのは、CSRにつながっていくんじゃないでしょうか。山田 実は気が付くと社内のいろんなところでCSR活動をしていると思います。そういうのがだんだん分かってきました。犬飼 日経印刷が仕事をして、お客様に受け入れられて、売上げが立って、給料が出て、税金を納めて、というサイクルの中でどういうことができるかということですね。今後、晴朗塾の活動の中でステークホルダー*2という観点からも議論していきたいですね。大森 ステークホルダーでいうと、ぼくは家族のために働いている。優先順位というか、誰が大事かといえばまぎれもなく家族で、会社はその次です(笑)。─日経印刷は社会的にどう役立っているのでしょうか。皆さんが感じているところを話してください。山田 最近はインターンシップ*3や見学者が増えていますね。製本部にも小学生の社会科見学や、中学生や高校生がイ出席者:第5代晴朗塾メンバー(8名)オブザーバー:吉村和敏(代表取締役社長)司会・進行:北川宏(営業本部)、矢口晴美(制作本部)2014年10月 於:グラフィックガーデン晴朗塾生語るCSRが特集晴朗塾とは雲ひとつなく晴れた(晴朗)心で熱く取り組み、お互いに学び、良いことを発信していこうという中堅社員の横断的コミュニケーションの場です。約15名のメンバーが各職場から集まり、全体会議が年間6~7回程度、分科会が随時開催され全社横断的な改善に熱い議論を繰り広げています。6

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