日経印刷 CSRレポート 2014
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そんな状況の中、他社工場見学に参加する機会がありました。新工場のお披露目で、移転するときに行った機械整備などが壁一面に貼りだされ、見る人の目を引いていました。吉村さんから「やっているのか?」と問われ、「やってます」と答えましたが、「やっていることが視えん」と一喝されたことを今でも憶えています。「あ~これだな!」。今まで視える化を進めてきたはずであったのに、視えない世界を作ってしまっていたことに気づかされました。各リーダーへ想いを伝え、フロアの壁一面にダンボールを貼り、掲示ボードとして活用することを勧めました。進捗表のコメント、創意工夫シート、メンテナンスカレンダー、5Sカレンダーなどやっていることはすべて貼り出し、全員が情報共有できるように体制の変化を図りました。初めは隙間だらけの掲示ボードでしたが、少しずつ掲示されるものも増え、現在はボードを埋め尽くすほどの情報が掲示されるようになりました。経済産業大臣賞を受賞後、手作り感満載の掲示ボードをリニューアルしていただき、さらに身の引き締まる想いでいます。改善を進めていく中で標準の構築は不可欠です。逆を言えば標準がなければ改善はできないと感じています。私達が今進めていることは、まだまだ標準を表している段階と捉えています。これらを最良の状態に持っていくために、これからも日々改善に取り組んでいく所存です。お客様の要望に応えるために短納期対応、印刷立会いなど、お客様の望む印刷物を仕上げるべく機械的な改善や作業担当者のスキルアップに取り組んでいます。生産効率ばかりを追いかけていると捉えられがちな活動ではありますが、これらを推し進めることによって、お客様からの要望に最大限応える知識、技術を養っていけると考えています。また、印刷物を仕上げていくには感性も必要と感じます。俗にいうカン・コツとでも言いましょうか。このカン・コツをどのように標準化させていけるかが、今も、これからもお客様への気づかい、おもてなしに繋がると考えます。創意工夫シートダンボールを壁に貼り付けた掲示ボード19お客様とともに

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